地下鉄が苦手だ

地下鉄が苦手だ。すぐに迷ってしまう。京都市営地下鉄は何度乗り間違えたかわからない。行き先と真逆の方向に乗ってしまう。発車してからいやな予感がして、気づく。竹田に行こうとして、国際会館に向かう。 地下鉄には景色がない。地下だからあたりまえなん…

苦行を欲している

いわゆる苦行を欲している。険しい山に登ったり、延々と何百キロも自転車を漕いだり。激しい坂をゼェゼェ言いながら歯を食いしばって漕いだり。そのまま鼻血を出したり。着の身着のままで北海道で野宿をしたり。凍えながら雪山でテントを張ったり。始発から…

大阪モノレールの窓はクソでかい 

大阪モノレールの窓はクソでかい でかいから景色がよく見える

京都はヤバい

京都はヤバいところだ。 あまりにも住みやすい。 京都には2020年から住み始めた。大学に通うためだ。とはいえ、入学してから数年が経っており、それまでは実家から電車で通学していた。なぜ一人で暮らしはじめたのか、端的に実家が息苦しくなったからである…

大陸での日々

朝。七時ちょうどにベッドから目を覚ます。それと同時に、真隣の小学校から音楽が鳴り響く。いかにも子供向けといった風情。そのあとアナウンスが鳴り響く。「ファーストフードは『ゴミ食品(垃圾食品)』と呼びます。」全部中国語だ。おれは、中国にいる。…

誰もハンカチに気付かない。

寝坊した。飛び起きると同時にクローゼットへ突進しワイシャツを装着する。次にズボンに脚をハメ、ベルトを取って全ての輪っかには通さず一発で仮止めする。あとネクタイはポケットだ。駅で着ければいい。スーツを着て外套を羽織り、即席サラリーマンの出来…

固まったらブチ壊したくなる

近鉄に乗って名古屋に行った。競馬場へ行くためだ。 いま、とある商業施設で通訳の契約社員として働いている。給料は良いし、違法な残業やパワハラといったものもない。きっちり休憩があり、基本定時で帰れる。通訳という仕事の性質上初対面の外国人と話すわ…

素人マッサージおばさん

姫路に行く。朝起きて何をしようか考える、休日のはじまり。働いているときは休みが欲しくてたまらないのに、休みがやってくると何をなすべきかわからなくなってしまう。家でゴロゴロするのは勿体無い。カーシェアでドライブするのは、飽きた。しばらくいい…

梅田、大量のチョコ

梅田の喫茶店に入った。喫茶店、というか、カウンターがあって、お酒も出る店。白い大理石のようなカウンター。 店先に雑にビラがたくさん貼り付けられている。懐かしい感じ。たぶん、そのしわくちゃちに吸い寄せられて入った。 中ではおじいちゃんとおばち…

日記(11/12) おもしろい方へ

「ラーメン荘 おもしろい方へ」 JR学研都市線住道駅から徒歩10分ほどのところにそのラーメン屋はある。いわゆる二郎系というやつだ。麺が太い、あれ。もやしとかがわんさか乗ってるやつ。 おととい、ふと行ってみようという気になった。まず、朝起きる。最近…

日記(12/10) 賭博

友人と競馬へ。阪神競馬場へ行くのだ。天気は良く、コートを着ていると暑い。気温は20度近くある。 阪急仁川駅前で待ち合わせ。1リットルの日本酒と大量の菓子類を持ってきてくれた。最高だ。こんなに堕落した休日を送るのは初めてかもしれない。 競馬場へと…

香港 混ざり合い

香港に行った。 夢のようだった。 深い赤色のタクシー。真っ赤でもなく、ピンクでもなく。ただ、深い赤。トヨタのセダン。車体は大抵ボロい。色も禿げている。この深い色こそが香港の本質を現しているようにも思う。 マンションがそびえ立つ。それも、整然と…

放浪からの卒業

地に足を付けない、ふらふらとした放浪から卒業したんだなと最近思う。昔まで、何も目的を決めず、たとえば鈍行列車などの手段を用いて知らない土地に行くことがとても楽しかった。降りたい時に降りて、寝たいときに寝る。別にホテルも予約しない。ギリギリ…

『平凡的世界』

『平凡的世界』という小説を、同じオフィスの、いつも俺に仕事を教えてくれるおばちゃんがおすすめしてくれた。9月のことだ。日本語にすると『平凡な世界』。70年代中国が舞台とのこと。 いきなり俺におすすめしてくれて、実際に現物まで持ってきてくれた。…

日記 11/11

起床。7:30に食堂でメシが配られるので、土日だろうがお構いなく7時には起きる。寝坊したらメシが食えなくなってしまうので。京都でだらけていたときからは考えられないほどの、健康生活。だって明日日曜も朝7時に起きるんだぜ。信じられん。まあでも、これ…

埋め立てる

埋め立てるしかない。埋め立てざるを得ない。 濡れた手でキーボードを叩く。いてもたってもいられないから。 この三日間、昂る熱を抱える。海。新宿のマクドナルド。腰が抜ける。立てなくなる。 駅で会う。広い海。「海沿いでも散歩しよっか。」東海道本線を…

思い切り

思い切りが悪くなった。「エイヤッ!」と行動に移すことが、できない。事前にシミュレーションを重ねてしまう。脳内でツッコミを入れ続けてしまう。この状況をどう打破すればいいのかはわからない。前ほど、向こう見ずな冒険ができなくなった。 賢くなったっ…

大阪から島根行こうと思ったら電車消えた(終) 勝つる

前回→https://kirimanjyaro7.net/entry/2023/07/27/124034 夜の鳥取の郊外。歩いてる人なんていない。とりあえず爆音で音楽を聞いたりする。 結構ノリノリで歩ける。ハラが減った。リュックにはバナナと団子があるからそれを食わねばならん。 お? ヤバい、…

大阪から島根行こうと思ったら電車消えた② ビート、夜道

前回→https://kirimanjyaro7.net/entry/2023/07/16/001257 さて、テクテク歩くふたり。雨は降り続け、殺風景にクルマは通り過ぎていく。このまま本当に30キロも歩くのか…?と不安になりながら、拙い英語でボブ(仮名)とやり取りをする。お互いの出身地、年齢…

大阪から島根行こうと思ったら電車消えた①

「旅が好きで、いろんなところに行ってきた。北海道から沖縄まで。自転車に乗って、電車に乗り、クルマを走らせ、バイクにまたがり、歩き、船に揺られて…。今回、沖縄に1週間滞在して、いまは電車で島根に向かっている。 ひとつ、断言できることがある。放浪…

那覇② - 沖縄市、コザ

前回 :https://kirimanjyaro7.net/entry/2023/07/09/011646 3日目。那覇から北上して、沖縄市へ向かう。 バスに乗って沖縄市へ。目的はライブ。この世で一番好きなアーティスト。バスから降りると、早速よさげな定食屋が。「ゴーヤチャンプルー定食」など、…

那覇①

無になって。 実家に着く。前日から全然寝ていない。バカみたいに思い荷物を下ろす。 母親が呆れている。ボストンバッグに、スキー用の大型リュック、そして小さいリュック。本当に重かった。中には店に貼っていた張り紙が。紙だけで、この重さだ。 さらには…

デカい穴

ずるずると引きづられそうなので、これで一旦デカい穴への言及は終えたい 愛おしい青春の日々でした。あんなに煮詰まって、極限まで凝縮された日々はもう来ないだろう。今になって、めちゃくちゃ泣けてきた。昨日は徹夜で、徹掃除で、そのままアホみたいに重…

捨てる

大量のものを捨てた。店を閉じるからだ。 コップ、いつか使うと思っていたレモン絞り、未開封のコーヒー豆、謎の電子機器、大量の洗剤、大量のスポンジ、捨てていいか迷う書類… 全部捨てた。迷わず。迷っていられないから。2日後の朝9時には物件を引き渡さね…

喧嘩

父親と口論した 10年ぶりに いや、12年ぶりくらいか 高校受験以来 まあ、こんなもんだとは思うが、世の一人で食いちぎっている人間はすごいな やはり、ここまで徹底的に反抗するのは、なんだか疲れるし、むずい いい歳してんだから適当に流してなじんでいけ…

Equinox

イクイノックス。 競馬場にはじめて行ったのは去年の10月の京都大賞典だった。経緯はくわしく覚えてないが、「人生で一度は競馬くらい行っておきたいな」って話に同期となって、なんだか5人くらいで阪急仁川駅近くの阪神競馬場に行くことになったのだった。 …

雑感

面接。鹿児島にて。史上最悪のビジホ。部屋臭すぎて咽せた。絶望。ガチ臭い。フロントに行ったら飄々と「消臭力渡しますね〜。」何も言うまい。シャワーカーテンもカビ臭い。極めつけはシーツ。全身が痒い。アジア辺境の安宿かここは!?5000円するんやけど…

店はたのしい

お店、楽しかった。来てくれた人、本当に、ほんとに、心の底から感謝を述べたい。ありがとうございました。 デカい穴は自己表現がしたくて始めました。表向きは居場所だとかグレーゾーンだとか、そういったことを言っておりますが、究極的には自己表現がした…

大阪城ホールに行った

1月の武道館に続いて、今日大阪城ホールに行った。 凄すぎて、ハンパなさすぎて、受け止められなかった。カネコ、2度ほど泣いていた。霊的だった。憑依していた。 人間、何か、フワッと一瞬殻が破られた瞬間に生の悦びを感じるのだろうなと、カネコアヤノの…

もしも

カネコアヤノ『タオルケットは穏やかな』 死ぬときはこのLPを棺桶に入れてほしい。こんなに胸が高まって、幸福な気持ちになったのは久々だ。小学生の頃に小説にハマったりしたときの、ピュアなあの感情。大人になってからハマるのとは違うような、本気ののめ…