俺は一体何がしたいんだろう。
すごくやる気になる。たまに、俺はすごくやる気になる。自分が世界を変えられると、本気で思うことがある。変えられるのは自分しかいない。そうやって奮い立ち新しいことを始める。
始めて、後悔する。
万能感の後にやってくるのは無力感。
というより虚無感だ。
本当に何がしたいんだろう。何もわからない。続ける力がない。反復は死だと思ってしまっている。そんなことはないだろうに。同じことを続けたら死ぬと思ってしまっている。すぐに飽きる。立ち上げるときにだけ全てのエネルギーを使ってしまう。そこから膨らますことに一切興味が持てない。
「行動力があるね。」なんて言われることがある。そもそもどんな力なのかよくわからないが、おそらくそんなものは俺にはない。ただ、強迫的に今までと違う何かに変わろうとしているだけだ。成功に結び付く、自らの生をより豊かにする行動では一切ない。ただ、神経症的で、強迫的で、妄想的で。
壊れた精神は二度とは戻らない。元々壊れていたのかどうかもわからない。俺はこれから妄想をしまくり、幻想に追い詰められ、できもしないことをやろうとして、世界認識を失っていくんだろう。病気かもしれないしそうであってほしい。こんな精神の働きが普通であったとしたら、俺は耐えられないかもしれない。これからも、瞬間瞬間の、綱渡りみたいな精神の動きと抑えられない衝動を抱えながら生きていくんだろうか。俺はちゃんと老いることができるのだろうか。平穏に、歳を取り、いい感じに死にゆくことはできるのだろうか。今のままじゃ時間を切り取ってそれを永遠だと信じて生きることしかできなさそうだ。永遠の幻想を見たまま、終わりを自覚することなく本当に終わってしまうのだろうか。一体俺は何がしたいんだろう。(2/4)
